なぜアメリカのマンガ家はマンガを描かずにグッズばかり作るのか?海外クリエイターの苦しい現状に共感の声が集まる

米ロサンゼルスで7月4日から7月7日までアニメエキスポが開催されました。
イベント会場には販売ブースが設けられますが、日本の即売会とは違いポスターやファンアートなどが並べらることが多いようです。
カリフォルニア芸術大学でマンガのクラスを教えているDeb Aokiさんは、日本の編集者とその話題になり、日本の編集者がそれに対し困惑していたと投稿しています。
アメリカのマンガ家がマンガを描かずにグッズばかり作る要因として、彼女はイベントの販売ブースに参加する費用の高さを挙げており、ツイッターユーザから共感の声が多数集まっていました。

<要約>

・アメリカのマンガ家の現状で悲しいことは、マンガを描くことよりも、イベントで販売するプリントやグッズを作ることにより大きな時間とエネルギーを費やしていること。これには日本の編集者も困惑している。
・一方、日本の同人即売会ではほとんどが印刷された漫画(同人誌)を売っている。
・アメリカのマンガ家がグッズを作ることに重点を置く理由の一つは、イベントでのテーブル代が高価だから。交通費やホテル代を加えると参加するだけで1000~2000ドルかかる。
・日本の即売会のテーブル代は50~75ドル。交通費やホテル代もそんなにかからない。
・参加費を回収するためにグッズを作るのはわかるけど、多くの時間やエネルギー、創造性を奪われないで欲しい。


<海外の反応>

1.名無しの海外さん

大規模なイベントで誰も知らない本を売るのは至難の業だ。テーブルの費用が350ドルから550ドルで始まるなら、売れるものを優先するのは当然だ。

2.名無しの海外さん

ほとんどの漫画読者は、日本人以外の作家のオリジナルコミックに興奮しないんじゃないか?

3.名無しの海外さん

なぜなら平均的なアメリカ人のアニメイベント参加者の考え方は、新しいものを探求することではなく、既に知っているものを買って楽しむことだからだ。

4.名無しの海外さん

私が言った地元のイベントで、ある男性が自分で作ったコミックのアートワークを売っていた。翌年のイベントで彼はアートワークだけを売っていた。彼になぜコミックのアイデアを実現しないのか聞いたところ、人々は何かを読むのではなく、アートワークを買うのだと言った。

5.名無しの海外さん

アメリカの漫画家には市場がありません。子供たちは自分の本に目を向けてもらうためにお金を払ってイベントの巡回をしなければなりません。地元の都市で開催されるほどアニメやコミックのイベントは人気がありますが、Visやクランチロール、アニプレックスなどがそこに参加しするでしょうか?そして、あなたの作品を評価してくれる漫画編集者もいません。生活費が高いにもかかわらず、業界のイベントに参加するために、800ドルの飛行機代、1000ドルのホテル代、300ドルのテーブル代を払わなければいけません。これを変えるためには、業界が自体が本格的にサポートする必要があります。

6.名無しの海外さん

その通り。数年前、漫画を描いている地元のアーティストの状況についてあるアニメ会社と少し話をしたのだが、実際に漫画を描いている人はとても少なく、20人以下だ。残りはファンアートグッズの販売に頼っている。

7.名無しの海外さん

フィリピンにも同じ問題があります。日本のコミックイベントがうらやましいです。コミックやマガジンだけを売るだけの場所が欲しいのですが、残念ながらありません。

8.名無しの海外さん

アメリカは日本よりも生活費がはるかに掛かります。コミックを作るには時間がかかるので、家族やパートナーから長期の経済的な支援がなければ、キーホルダーを取り出すしかありません。

9.名無しの海外さん

日本ではすでに同人専用の印刷パイプラインが確立されており、直接イベントにも届けてくれる。残念ながらアメリカにはそのようなものはなく、お金もかかり、本を印刷することも難しい。不可能ではないが、難しそうだ。

10.名無しの海外さん

これはイギリスでも同じだと感じている。だから私もイベントに参加するのをやめたんだ。新しいグッズの在庫を作るというプレッシャーがあり、自分のコミックを作る時間がつくれなかった。本を売るだけなら、もっと幸せになっていたと思うよ。

11.名無しの海外さん

西洋のすべてのイベントで起こっていることで、スペインも同じだ。日本でComic1、フタケット、ケモケットのようなイベントに行ったとき、90%が同人誌で、人々が列を作っているのを見て大きな衝撃を受けたよ。

12.名無しの海外さん

ヨーロッパの展示会はオリジナルコミックアーティストにとってさらに悪いです。

13.名無しの海外さん

コミックスでは生活費を稼げないからです。印刷代は高いし、出版社がスカウトや出版してくれるわけでもありません。ほとんどの自費出版は収支があいません。その一方で、ポスターは生活費を稼ぐことができます。

14.名無しの海外さん

100%同意します。自分の作品を作りたいのですが、ここでは売れません。費用を払うためにファンアートを作ることを強いられていますが、それは自分のIPでやりたいです。

15.名無しの海外さん

関連する話として、アメリカのコミック作家は毎月のPatreonアカウントを持っていて、サブスクライブしてくれている人たちのために毎月素材を作成しなければなりません。

16.名無しの海外さん

ヨーロッパを拠点とするアーティストとして、これは本当だ。漫画やコミックだけを売りたいと考えている多くの人たちと話したけど、参加する費用は非常に高く、1000から2000ドルがいいところだ。彼らの作品はほとんど売れず、よく知られているコミックアーティストでさえ苦労する。

17.名無しの海外さん

どうにかして生活費を稼がなくてはなりません。ファンアートはよく売れるし、グッズは大量に安く作るのが早くて簡単です。さらに、お客さんをブースに誘い込み、オリジナルを買ってもらいやすいです。

18.名無しの海外さん

アメリカ人はコミックを好みません。特に日本人ほどではありません。人々はもうコミックイベントではほとんどコミックを買いません。


世界的に

コメント

  1. 名無しさん

    日本のコミケは作家買いだからオリジナル作品でも問題ない
    販売するチャンネルは会場以外にもあるから、人気あるならそれなりの収入になる
    海外の場合はそうした目的の作品でなくても未成年の裸の絵があれば児童ポルノとか批判されて問題になるとかありそうだな

  2. 名無しさん

    なんの話だろう?
    コミケなんてほとんどのサークルが赤字だよ
    そもそもプロではない人が大多数だ

    地方からの遠征や印刷費用では十万以上はかかる
    利益をだしてるサークルなんて一部にしかすぎない

  3. 名無しさん

    大手であるクランチロールがサイト内か姉妹サイトで漫画プラットホームを作るしかないでしょ
    ニコニコ静画は失敗したが、そこを足掛かりに成功した人もいるし無駄ではなかった
    日本は既存の確立された雑誌と比較される宿命があるので成功は厳しかった
    バラで乱立している状況で抜きん出てヒットなんて偶然でしか売れないから、
    大手というものを作るしかないよ
    Youtubeはバラだった動画というコンテンツをまとめて大手になったじゃない
    めちゃ赤字で5年以上やってた投資期間を耐えて買い取られたし真似すればよい

  4. 名無しさん

    日本ではコストがかからない。簡単にチャレンジできる環境がある。自己満のためだけで作ることが可能だ。そりゃほとんどが赤字だが、それは大した問題ではない。要するに、多くの人が簡単に参入できるということが重要。そこに市場ができるし、一握りのトップは市場を引っ張ってゆく仕組み。他の国では、これができない。

  5. 名無しさん

    昔のコミケも
    ポスターとクリアファイルだけで3時間も並ばせるサークルとかあったよなぁ
    今はどうだか知らないけれど

  6. 名無しさん

    コミケにサークル参加する感覚というより
    コミケの企業ブースに参加する感覚なんだろうね

  7. 名無しさん

    内容のないファンアートだと
    即AIに駆逐されそうだ

  8. 名無しさん

    イベント参加だとカネがかかるから、コミックを刷って売る人は少ない・・・なるほど
    だったらデジタルではどうなんだ?費用的な問題はだいたいクリアできるはずだろ

    単純に「コスパの悪い漫画制作をやりたくない」って人が多いだけじゃないのか?
    日本のコミケだって出展者は金儲けでやってるわけじゃないのが殆どだろうに

  9. 名無しさん

    もはや日本の同人印刷会社に本やグッズを作って日本で外国人向けのイベントを開催した方が安くなるんでは?
     
    同人界ってほんとグレーなところが多いけど、それだからこそ色々な作家さんが次から次へと出てくるんだろうなーと思うわ

  10. 名無しさん

    日本のコミケに参加した方がいいんじゃないか

  11. 名無しさん

    翻訳ありがとうございます
    他国事情が知れるの面白いです

  12. 名無しさん

    ブースがそもそも狭いんだろうな。万博と同じような感じで国と連携して観光業にもつなげればどうかな。それならもっと広い規模で安く出店できるでしょう

  13. 名無しさん

    日本の同人誌即売会でもほとんどのサークルは赤字かとんとんぐらいで、そこで稼ごうなんて思っている人は居ないと思うが。一昔前の高河ゆんとかの一日で1000万円売り上げたとかのエピソードは今は昔だよ。
    ほとんどの同人作家は「好き」っていう情熱だけで仕事をしつつ睡眠時間を削って描いている。
    金がかかるからなんてやる気のない口実でしかない。

  14. 名無しさん

    サークル出展料だけで10万円くらい取られるってこと?
    それじゃ収支を気にしないってわけにもいかないか。

  15. 名無しさん

    日本が自費出版のハードルが低い国なのは間違いない
    日本以上に簡単に出せる国あったら知りたいわ

  16. 名無しさん

    なんで儲けようと思ってるんだ?
    今では成熟した日本の数々の同人イベントだって、
    最初はみんな本当に趣味で始めてお金なんて持ち出しで始まってんだよ
    そもそも今だって別に有名作家じゃなけりゃ、マイナスなんて当然だし
    同人誌の目的はまず頒布、という精神から始まってる

  17. 名無しさん

    日本だって儲かる人なんて一握りだよ。ただ同人でも食える人が居てその上に商業作家というステージがあってそこで当たれば億万長者なんて道があるのは日本だけだ。そこに踏み出す人が少ないのは当たり前っちゃ当たり前。なぜ日本にはクリケットのガチ組がイギリスより少ないのか?みたいな話

  18. 名無しさん

    コミケは二次創作の黙認で成り立ってるからねえ。
    著作権の厳しいアメリカではイベントで漫画を売ろうと思ったらオリジナルしかないんだろうけど
    日本のコミケではみんなが知ってるあのアニメやこのゲームの二次創作。
    オリジナル漫画は日本でも売れ行き良くないよ。

  19. 名無しさん

    デジタルの時代、元々の歴史がそれなりに無いと無理だと思う。
    現在、なに目的で人が集まっているのか、もあるし(漫画を買うために集まっておらず、そもそも漫画があるとも思ってない)、そういう同人誌に対してお金を払うという人達も育ってない

    漫画を描いたり売ったりしたいのなら、今ならデジタルでやるしか無いと思う。
    印刷の品質は低くコストは高く、移動は何百キロ、宿泊も高いとか何重苦かよって話だし。